03:00雨音で目が覚める。Yahooの天気予報では晴れ間があるとのことだったが、あいにく強めの雨が降る。朝食と着替えを済ませて、出発の頃合を計るが、05:00になっても止む気配はない。つわものは出発していたが、雪ならともかく 山中での霙交じりの雨が嫌だ。真夏なら何でもないが、完全な冬装備にしていない私は濡れて冷えるのは御免蒙りたい。
07:00になっても雨脚は弱くならないので、一旦登山口から市街へ降りることにした。コーヒーを飲み、時間つぶしの文庫本を購入し、または温泉でも入ろうと考えていた。温泉地に着く前に、眠気を催したためコンビニ駐車場であえなく仮眠する。と、暑さを覚えて起き上がると10:30。移動する雲の合間に太陽が顔を出す。よおしっ!
その日の2食分の行動食と文庫本を購入し、急いで登山口に戻る。
1食分を食べ、パックを詰め靴を履きなおそうとしたら、空は濃い雲に覆われまた雨が降り出す。
「おーい 温泉をキャンセルしてきたのに 出発もできんのか」とぼやいていると雷鳴が轟く。
気温も下がってきたため、シュラフの中にもぐりこんで ウィスキーと恩田陸「光の帝国」を読み出した。
NHKラジオは、なぜか関東の気象情報しかやらなくて、甲信越の正確な気象はわからなかった。もちろん、雨自体も止む気配はまったくない。明日の天気を信じて、日暮れまで恩田陸の「常野」ワールドを堪能する。19:00には、歯磨きをして寝る体制にしたが、本の選択はどうやら間違ったようだ。
「常野」一族・末裔の存在不存在などを考えてしまうと、車中とはいえ心細さが助長してきて しばらく窓から外を見ることができなくなった。「遠耳」「遠目」じゃないが、車外の物音が変に耳に入ってきて落ち着けなかったのだ。
停滞用の文庫本は、恋愛小説にしよう。
ウトウトしていて24:00。月が出て、空は満天の星になった。
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